釣りは楽しいです。新しいワームを投げたいし、夜の港で一匹出したい。でも、港に着いて最初にやることはキャストではありません。足元を見る。波を見る。車まで戻れるかを見る。ライトが切れても帰れるかを考える。ここを飛ばすと、釣果以前にその日の釣りが怖くなります。
このページは、昔から書いていた「気にしすぎくらいでちょうどいい」という安全の考え方を、今の北海道港ロック向けに短く使える形へ直したものです。説教ではなく、出発前、現地入口、釣り開始、撤収の順に読めるようにしました。出る前は 気象庁の警報・注意報 と 警報・注意報の意味、海上警報・予報、冬道は 国土交通省の冬道情報 と 北海道開発局の道路情報 を見ておきます。
出発前に行かない線を作る
港へ向かう前に、行かない線を作ります。波浪、強風、雷、高潮、吹雪、濃霧。天気が怪しい日に「着いてから考える」は遅いです。北海道の港は、町では風が弱くても海沿いだけ強い日があります。外向きの防波堤や磯寄りへ行くなら、海上警報も見ます。
釣り禁止や立入制限は 釣り禁止・立入禁止の見分け方、港のルール感は 北海道の遊漁関係情報 と水産庁の 漁港の釣り利用・調整ガイドライン公表情報 へ。海上保安庁の 釣り場での注意 も、初めての場所へ行く前に読んでおきます。
現地入口では竿を出す前に歩く
港に着いたら、まず歩きます。掲示、フェンス、ロープ、作業車、係留船、車の置き方、戻る方向。ここを見ないままタックルを組むと、釣りを始めてから「ここ大丈夫か?」が残ります。港は釣り場である前に仕事場です。邪魔になる車の止め方や、作業中の場所への立ち入りは論外です。
車の置き方は 港の駐車・トイレ確認、車に戻る段取りは 車の準備と帰路 へ。車上荒らしもあります。貴重品を見える場所に置かない、座席に荷物を広げっぱなしにしない、明るく戻りやすい場所を選ぶ。魚より先に車へ戻れる形を作ります。
ライフジャケットは着てから始まる
ライフジャケットは車に積んで終わりではありません。港に着いたら着ます。腰巻きでもベストでも、体格と釣り場に合っているか、ベルトが緩くないか、冬の厚着でずれていないか。ここが甘いと、いざという時に道具として働きません。カッコ悪いとか動きにくいとか言っている場合ではないです。
港用の考え方は 港釣りのライフジャケット と ロックフィッシュ用ライフジャケット へ。海上保安庁の 釣りに必要な装備 も合わせて見ます。装備を着けたから危ない場所へ行ける、ではありません。危ない場所に近づかないための最低ラインです。
靴とライトは釣果より効く
濡れたコンクリート、車止め、排水の段差、海藻、凍結、暗い足元。港で転ぶ時は、だいたい魚を見ている時か、片付けで気が抜けた時です。普通のスニーカーで濡れた防波堤へ行くのはきつい。消波ブロックは靴の問題ではなく、そもそも乗らない前提で考えます。
靴は 港ロックの靴、足場別には スパイクブーツが必要か へ。ライトは ヘッドライト、足りない夜は 夜釣りライト強化、予備は 予備電池 と 予備ライト・スマホ防水 へ。夜はライトが弱くなった時点で釣りの終わりが近いです。
手袋と魚の扱いを軽く見ない
素手で魚をつかむと、ヒレ、フック、エラ、歯、冷えで一気に雑になります。ガヤやソイを外すだけでも、夜にバタつくと危ない。古い手すりや係留ロープ、錆びた金属、濡れた網に触れる時も手袋が効きます。軍手でもないよりましですが、濡れると冷えます。冬は防寒と作業性の両方を見ます。
魚の扱いは フィッシュグリップとプライヤー、濡れ物まわりは プライヤー・グリップ・防水バッグ、魚種を間違えやすい時は 北海道のソイの種類 へ。ワームやフックより先に、魚を安全に外せる道具を持ちます。
最初に買うなら釣る道具より帰る道具
ライフジャケット、ヘッドライト、予備ライト、滑りにくい靴、手袋、プライヤー、フィッシュグリップ、防水バッグ、替えリーダー。ロッドやワームを増やす前に、この袋が車にあるかを見ます。
冬と夜は帰り道が本番
冬の港は、釣り始めより帰りの方が危ないです。手が冷えて結び替えが雑になる。濡れた道具で車内が散らかる。駐車位置まで歩くのがだるい。眠い。吹雪いてきた。こうなってから判断すると、だいたい遅いです。最初から30分、60分、ここまでと区切っておく方がいい。
冬は 冬ロック入門、冬道と港釣り、冬の釣り服装、冬グローブ へ。夜ロック全体は 北海道ナイトロック入門、帰路の考え方は 夜釣りの帰り道 に回せます。海上保安庁の 夜釣りの注意 も、夜に出る日は先に読んでおきます。
同行者がいる日は自分より弱い人に合わせる
家族、初心者、子ども、釣りに慣れていない友人がいる日は、一番慣れていない人に合わせます。自分は平気でも、寒さ、暗さ、足元、トイレ、車までの距離で不安になる人がいます。そこで粘ると、釣りの思い出が「怖かった」で終わります。初回は明るい時間、足元が広い場所、車に戻りやすい港だけで十分です。
家族や初心者は 家族・初心者の港チェック、初心者ギアチェック、買いすぎを避けるなら 初心者セットの買いすぎ防止 へ。秋の子ども連れなら 秋ファミリー海釣り も使えます。
港別に読むなら
安全は港で変わります。小樽南防波堤は 現在の小樽南防波堤ガイド、石狩湾新港の冬は 厳寒期の石狩湾新港、余市は 余市港、留萌は 留萌港で狙う前に、室蘭は 室蘭港の夜ロック初回、白老は 白老港の釣り場情報、釧路は 釧路港の規制チェック へ。
最後に。安全装備は、釣りを大げさにするものではありません。次も釣りに行くための道具です。気にしすぎと言われるくらいでちょうどいい。帰ってから「今日は早くやめてよかった」と思える釣行は、失敗ではありません。