夜の北海道でロックフィッシュをやっていると、魚より先に「今日は何を結ぶか」で止まる夜があります。港の壁際は静か。足元の敷石だけ妙に気配がある。風は冷たい。なのに箱の中には、似たようなワームが何袋もある。

2017年の写真と釣行ログを掘り返すと、最後まで残っていたのは「新しいから買ったワーム」ではありませんでした。一投目に投げられるもの、底で止められるもの、食い切らない魚へもう一声かけられるもの。釣り場で役目があったワームだけが、次の釣行にも入っていました。

この記事はカタログのきれいな比較ではなく、港で手が伸びた順に近い実戦メモです。ワーム選びの土台は僕が頼ってきた港ロックワーム7選にも残しています。ここでは、11本それぞれを「どの夜に出すか」まで落として書きます。

最初に箱へ入れる3つの役

2017年に北海道で実績が出たロックフィッシュワームの振り返り
写真に残っているワームは、形よりも「港で何を任せたか」がはっきりしていました。

港ロックの箱は、数を増やすほど強くなるわけではありません。同じ役のワームばかり増えると、釣れていない時に入れ替える理由がなくなります。

最初に欲しいのは、横に泳がせる役、底で止める役、弱く食わせる役です。横で探って魚の位置を知る。底で根の周りを刻む。反応が薄い時だけ細く、弱くする。この3つがあると、港での手詰まりがかなり減ります。

ロックフィッシュ用ワームの手持ちを並べた写真
一軍は多いほどいいわけではありません。違う役がそろっているかの方が大事です。

まず残したい軸

  • 広く探る。パワーシャッド、ワンナップシャッド、スーパーグラブ。
  • 底で食わせる。バグアンツ、キッカーバグ、パワーバルキーホッグ。
  • 弱く触らせる。HAZEDONG、グラスミノー、ベイトフィッシュリンガー、AIR BAIT。

11本の出しどころ

銘柄を丸暗記するより、釣り場での出しどころを覚えた方が早いです。港に着いた時、魚が浮いているのか、底へ張っているのか、ベイトが見えるのか。そこだけで一投目はかなり決まります。

泳がせて探すワーム

Megabass HAZEDONG 4inch

Megabass HAZEDONG 4inch のワーム写真
HAZEDONGは初場所の一投目に入れやすい、弱すぎない細身ワームでした。

HAZEDONGは、港へ着いてまだ海の機嫌が分からない時に投げやすいです。強く押しすぎない。だけど何もしていない感じにもならない。小さいクロソイやガヤまで拾いながら、壁際や明暗の反応を見られます。

大物だけを狙うワームではありません。ただ、魚がいるかいないか、食うレンジが上か下かを知りたい時に便利でした。現行品はラインナップが変わるので、買う前にMegabass HAZEDONG SHAD SWMegabassのHAZEDONG検索ページで今の展開を見ると無駄買いが減ります。

ECOGEAR パワーシャッド 4inch

ECOGEAR パワーシャッド 4inch カタクチの写真
パワーシャッドは「広く探る」場面で強い。港内にベイト感がある夜は特に出しやすいです。

パワーシャッドは、僕の中では港ロックの基準に近いワームです。常夜灯の外側、岸壁沿い、少し沖のブレイク。魚が横へ追える夜なら、まずこれで海の反応を見ます。

テールが水をしっかり押すので、濁りや風がある夜でも存在感を出せます。反対に、足元の穴で止めたい時や、魚が触るだけの時は強すぎることがあります。底の釣りへ寄せるなら北海道ロックフィッシュのテキサスリグ入門、根掛かりを減らすなら根掛かり回避リグの考え方も合わせて読むと、使い分けが楽になります。製品ページはECOGEAR パワーシャッドです。

SAWAMURA ワンナップシャッド

SAWAMURA ワンナップシャッドの写真
ワンナップシャッドは、強く泳がせたいけどパワーシャッドほど押したくない日に残りました。

ワンナップシャッドは、ただ巻きよりもリフトとフォールを混ぜた時の見せ方が好きです。沖の根、港の角、足元から少し離れたブレイク。魚が少し浮いている気配がある時に出番がありました。

これも万能ではありません。底へ張り付いたアイナメを拾う日は、クロー系の方が気持ちよく釣れます。ワンナップは「泳いでいるものを見せたい夜」に出すとハマりやすいです。

ゲーリーヤマモト スーパーグラブ

ゲーリーヤマモト スーパーグラブの写真
グラブは派手ではないけれど、港の様子を見る時に箱へ入っていると安心します。

グラブは、釣りのテンポを作るワームです。初めての港で、魚がどれくらいの強さに反応するのか知りたい。常夜灯の周りを軽く流したい。足元に落として、そのまま壁際を舐めたい。そんな時に使いやすいです。

細かいサイズや素材の違いはありますが、ゲーリー系を港ロックで使う考え方はゲーリーヤマモトのワームを北海道港ロックで使う記事に寄せています。製品情報はGary YAMAMOTO SINGLE TAIL GRUBを見てください。

底で食わせるワーム

ECOGEAR グラスミノーL

ECOGEAR グラスミノーL の写真
グラスミノーLは、強すぎない小魚感で港内の小場所にも入れやすいワームでした。

グラスミノーLは、パワーシャッドほど強く押さず、HAZEDONGほど細くもない中間の役です。港内で小さなベイトが見える時、足元の明暗を短く通したい時、軽いジグヘッドで探りたい時にちょうどいい。

ワームの存在感を落としたいけど、ただ細くするだけでは弱い。そんな日に残りました。製品ページはECOGEAR グラスミノーです。

EVERGREEN キッカーバグ

EVERGREEN キッカーバグの写真
キッカーバグは底の釣りで存在感を出したい時に使いやすいクロー系でした。

キッカーバグは、底で見せるワームです。穴、敷石、岸壁の段差。魚が浮かず、底にいる感じが強い日は、横へ巻くより止めた方が早いことがあります。

クロソイだけでなくアイナメを意識するなら、クロー系は箱に残しておきたいです。現行ラインナップやブランド情報はEVERGREEN公式サイト側で最新の扱いを見るのが安全です。

EVERGREEN ダブルモーション

EVERGREEN ダブルモーションの写真
ダブルモーションは、底で動かしすぎずに気付かせたい時の一手でした。

ダブルモーションは、魚に見せる時間を作りやすいワームです。底で強く跳ねさせるより、軽く持ち上げて落とす。止める。少しだけ震わせる。そういう釣りに向いていました。

反応が遠い日は、動かし方を大きくするより、立ち位置と重さを変えた方が効くことがあります。シンカーの考え方は北海道ロックフィッシュのシンカー重さガイドに分けています。

Berkley パワーバルキーホッグ

Berkley パワーバルキーホッグの写真
パワーバルキーホッグは、足元の根や穴で「止めて食わせる」場面に寄せやすいワームでした。

パワーバルキーホッグは、底で粘る時に頼りたくなるワームです。足元に根がある。遠投より近い場所を丁寧に撃ちたい。アイナメを意識して、ワームをちゃんと見せたい。そんな場面で出番がありました。

匂い付き素材や現行ラインナップは変わるので、今買うならPure Fishing JapanのBerkley PowerBaitページで近いシリーズを見てから選ぶのが現実的です。

ECOGEAR バグアンツ

ECOGEAR バグアンツ各種の写真
バグアンツは、北海道の港ロックで底を釣るなら外しにくい定番です。

バグアンツは、底の釣りを組み立てる時の柱です。穴、敷石、港の段差、足元の暗い影。ワームを動かしすぎず、魚が触る間を残せるのが強いです。

根掛かりを恐れて底を切りすぎると、バグアンツの良さが消えます。だからこそ、フックとリグもセットで考えたい。ロックフィッシュ用オフセットフックの選び方フロロカーボンとリーダーの選び方を合わせると、底を攻める怖さが少し減ります。製品ページはECOGEAR バグアンツです。

買う前に見るポイント。同じ色を増やすより、泳がせるシャッド、底で止めるクロー、弱く見せる細身を1つずつそろえた方が釣り場で迷いにくいです。最初の買い足しは、役割がかぶっていないかだけ見てください。

渋い夜に触らせるワーム

Bait Breath ベイトフィッシュリンガー

Bait Breath ベイトフィッシュリンガー 3inch の写真
ベイトフィッシュリンガーは、食い切らない夜にサイズ感を落として入れたいワームでした。

ベイトフィッシュリンガーは、魚がいるのに追い切らない夜に出しやすいです。大きいシャッドで見に来て終わる。クローを置いても触らない。そんな時に、細く、小さく、弱く見せる役でした。

強いワームを投げ続けるより、ワームの存在感を落とした方が早い夜があります。港内の小場所や明暗の端では、この手の細身ワームが気持ちをつないでくれました。

VAGABOND AIR BAIT 4inch

VAGABOND AIR BAIT 4inch の写真
AIR BAITは、底でも中層でも「小魚っぽく弱く見せる」枠として残っていました。

AIR BAITは、今同じものを簡単に買えるかとは別に、当時の箱ではかなり役がありました。弱いけれど細すぎない。底に置いても使えるし、軽く泳がせても見せられる。

柔らかいワームは壊れやすいことがあります。でも、その柔らかさで魚が触る時間が伸びることもあります。根が荒い場所で無理に使い切るより、ここだけ食わせたいというピンで入れる感じです。

季節と港で出番が変わる

ロックフィッシュ用ワームを複数並べた写真
季節で正解が固定されるというより、港の水色、ベイト、魚の浮き方で手が伸びるワームが変わります。

春から初夏にかけては、底の釣りと横の釣りを行ったり来たりします。アイナメを意識するならクロー系。クロソイを常夜灯周りで探すならシャッドやグラブ。どちらか一方に決めつけない方が楽でした。

真夏から秋は、魚が浮く夜と沈む夜の差が大きいです。ベイトが見えるならパワーシャッドやワンナップシャッド。反応が薄いならHAZEDONGやグラスミノー。冬は底の小さな変化を拾う日が増えるので、バグアンツやホッグ系の出番が残ります。

夜の始め方は北海道の夜ロック入門、帰りの判断は夜釣りの帰路から考えるロックフィッシュに書いています。ワームだけで無理をしない方が、長く続けられます。

リグと重さを外さない

シャッドテール系ワームの写真
同じシャッドでも、重さを変えるだけで泳ぐ層と根掛かりの数が変わります。

ワームが合っていても、重さが合っていないと釣りが崩れます。軽すぎると底が取れない。重すぎると根に刺さる。北海道の港は足元から急に変化する場所も多いので、同じワームでも重さを2段階持っておくと助かります。

僕は、横に探る時は軽めから入り、底で止めたい時だけ重くします。最初から重くしすぎると、ワームの泳ぎも死にやすいです。リグを含めた釣り具全体は釣り具カテゴリからたどれます。

買い足すならこの順番

ワンナップシャッドの写真
最初から11本を全部そろえなくて大丈夫です。違う役を順に足す方が、港で使い切れます。

最初の3パックなら、パワーシャッド、バグアンツ、HAZEDONGを選びます。横に探る、底で食わせる、弱く見る。この3つがあると、初めての港でも釣りを組み立てやすいです。

次に足すなら、グラブかワンナップシャッド。夜に強く見せたいならスーパーグラブ、もう少し柔らかく泳がせたいならワンナップ。アイナメ寄りの日が多いなら、キッカーバグかパワーバルキーホッグを足します。

ブランド別に深掘りするなら、デプスのワームを港ロックで使う話レインズのワームを港で使う話も参考になります。メーカー名で買うより、今の箱に足りない役を足す方が失敗しにくいです。

最後に

2017年の実績ワームを今の目で見ると、結局残るのは「港で仕事を持っていたワーム」でした。釣れたから偉い、人気だから正解、ではありません。次の夜にも同じ場面で手が伸びるか。そこだけです。

箱を軽くしたいなら、同じ役のワームを減らしてください。横に探るもの、底で止めるもの、弱く触らせるもの。この3つが残っていれば、港で迷う時間は短くなります。

FAQ

最初の一袋だけ買うならどれですか?

港で広く探りたいならパワーシャッド、底まで触りたいならバグアンツです。一袋だけにするより、シャッドとクローを1つずつ持つ方が釣り場では動きやすいです。

クロソイとアイナメでワームは分けますか?

完全には分けません。ただ、クロソイ狙いは横の釣り、アイナメ狙いは底の釣りに寄ることが多いです。魚種より、今いるレンジと地形で選ぶ方が外しにくいです。

色は何から買えばいいですか?

まずはナチュラル系と、夜でも見つけてもらいやすい強めの色を1つずつ。色だけで悩むより、同じワームを重さ違いで投げられるようにした方が釣果へ近いです。

古い実績ワームは今でも使えますか?

使えます。ただし同じ商品が現行で手に入るとは限りません。無理に同名を探すより、似た役を持つ現行ワームへ置き換える方が現実的です。