余市を抜けて古平まで来ると、港の空気が少し変わります。小場所を拾う夜ではなく、「今日はここで腰を据えていいかもしれない」と思わせる広さがある。東防波堤が長く伸び、旧釣行ログにも魚影の濃さが残っています。
ただ、その夜は釣れていません。魚は見える。ビビッと触る。針を小さくしても掛からない。二時間ほど攻めても食わせ切れず、最後は出足平へ戻っています。古平漁港の面白さは、この「魚影はあるのに口を使わせられない」感じにあります。

古平は、釣れそうな場所から入る港ではありません。市場付近、漁船係留場所、作業車の動き、現地表示を先に外します。古平町の 古平漁港で釣りをする人へのお願い には、市場付近や漁船係留場所付近での釣り・駐車を遠慮してほしい範囲が示されています。ここを読まずに魚影だけを追うと、港の読み方を間違えます。
市場付近と漁船係留場所は、最初から外す
古平漁港は地域の漁業を支える港です。北海道漁港漁場協会の 古平漁港ページ でも漁港としての位置づけが分かりますし、北海道開発局の 古平漁港の紹介 を見ても、釣り人だけの場所ではないことが分かります。
車を置けそう、足場が良さそう、明かりがある。そう見える場所ほど、仕事の邪魔になりやすいことがあります。古平では「ここで釣れそう」より先に「ここは仕事の場所ではないか」を見ます。現地表示があるなら過去の釣行ログより上です。
古平は本命候補、でも魚影に時間を吸われる
古平は、出足平漁港 のような短時間の判断港とは少し違います。港の規模があり、東防波堤が長く、過去ログにも魚影の濃さが出ています。余市から積丹へ向かう流れの中では、ここを一晩の中心に置く価値があります。
ただし、本命候補だから粘ればいいわけではありません。見える魚がいると、人は帰りにくくなります。触るのに掛からない、黒い影が見えるのに口を使わない。そういう夜に同じ角度を繰り返すと、一番いい時間が消えます。古平では、粘る前に「何を変えたら粘る意味があるか」を持っておきます。
最初の三投は、釣るより帰ってくる角度を見る
港が広いと遠くへ投げたくなります。でも古平の旧記事には、手前根掛かりと海藻の注意が残っています。沖へ投げて、最後の数メートルで失う。これが続くと釣りが荒れます。
一投目は足元から少し先。二投目は斜め。三投目で少し沖。この三つで、海藻、石、段差、引っかかる角度を見ます。魚の反応がなくても、帰ってくる線が分かれば収穫です。根掛かりが出るなら 根掛かりしにくい組み方、シンカーの重さ、テキサスリグ、フリーリグと直リグ を合わせます。

魚は見えるのに食わない夜は、小さくするだけで終わらせない
過去ログでは、針を小さくしても掛からなかったと残っています。小さくするのは一手ですが、それだけでは足りない夜があります。高さ、速度、止める長さ、角度を変えます。底を長く引くより、少し浮かせる。正面から通すより斜めに入れる。触った場所で止め続けるより、次の一投で入れる角度を変える。
ワームは、サイズ、形、水色ごとの色 を変えます。フックは サイズ と オフセットフック を見ます。小さいバイトだけが続くなら 小さい当たりの掛け方、完全に消えたら 無反応時の移動目安 へ戻します。
東防波堤は魚影より足元の回収が先
東防波堤の魚影は魅力です。ただ、魚を掛けた後にどこへ寄せるかが見えていないなら、最初からきついコースに投げないほうがいいです。海藻に入る、手前の根に触る、足元で浮かせられない。そういう角度は一匹を掛けても取り込みで崩れます。
濡れたテトラに乗らないと回収できないコースは、釣り座にしません。古平は港として広く見えますが、夜は境界が急に消えます。ライトは 夜釣りライト、ヘッドライトと予備電池、帰りは 夜の帰り道 を先に置きます。

出足平、美国、小樽へどう振るかを先に置く
古平は分岐点です。食わせ切れないなら出足平へ戻して浅場の反応を見る。積丹側へ進む体力が残っているなら 美国漁港 へ回す。小樽側へ戻るなら 小樽南防波堤 や、過去ログの 小樽から忍路・余市へ追った釣行、小樽穴場から忍路の釣行 も次の考え方になります。
近い候補として 濃昼漁港 も見ます。古平で魚影だけ見えて食わない夜は、港を増やすより、次の港で何を見るかを一つにします。浅い場所の小型反応を見るのか、深さを変えるのか、戻りながら締めるのか。ここが決まっていない移動は、ただ疲れます。

季節は魚より足場と帰路に出る
春から初夏は海藻と魚影、夏夜は人の多さ、秋は風と日没、冬前後は路面と手の冷えが効きます。魚種だけで古平を決めるより、何時に片付けるか、どこまで歩くか、テトラに頼らず釣れるかを先に置きます。
風が強い日は 風裏の考え方、潮位で足元が変わる日は 満潮・干潮の見方、雨後は 雨後の港 と 濁りの日、冬前後は 冬道と港、スパイクブーツの足場別の考え方、港の靴選び へ。安全面は ロックフィッシュ安全チェック、港のライフジャケット、車内セットと帰り道 も合わせます。
古平へ持っていく道具は、食わせ直しと帰り道の両方で選ぶ
軽めと中間のシンカー、根掛かりしにくいフック、形の違うワーム、予備リーダー、魚つかみ、ヘッドライト、予備電池、防水スマホケース。道具全体は 日帰り装備、予備ライン、魚つかみとプライヤー、予備ライトとスマホ防水 へ。
魚種は煽らず、見た魚を一つずつ切る
古平ではクロソイ、ガヤ、アブラコを意識します。けれど、魚影が濃いという言葉だけで釣果を約束する場所ではありません。魚の見分けは 北海道のソイ類、ガヤとエゾメバル、アブラコとアイナメ へ。釣り具の見直しは 釣り具ページ、ルアーは ルアーページ、買い足しは 釣具屋ナビ へつなげます。
公的ページを読んでから港へ入る
古平でまず読むのは、古平町のお願い事項です。そのうえで、天気、風、波、夜釣り、装備、地域ルールを見ます。現地表示がある日は、この記事や過去ログより現地表示を優先します。
天気は気象庁の 警報・注意報、風、波、天気、雨雲 へ。海の安全は海上保安庁の 釣りの安全情報、場所選び、夜釣り、装備、ライフジャケット、北海道の フィッシングルール へ。
古平は、釣れる港として雑に扱うより、一晩の中心に置ける港として読んだほうが面白いです。魚影に熱くなるのは悪くありません。ただ、市場付近と係留場所を外し、手前根掛かりと海藻を読み、食わせ切れない夜の出口を持つ。その準備がある人ほど、古平で釣れなかった夜からも次につながるものを持ち帰れます。